オルソケラトロジーの適応と継続費用
オルソケラトロジーは、就寝中に特殊なハードコンタクトレンズを装用して角膜の形を一時的に変える方法です。手術と違い、使用をやめると元の屈折状態に戻ります。
情報の確認日:2026年10月13日
ガイドライン第2版の適応
日本眼科学会のオルソケラトロジーガイドライン(第2版、2017年)は、適応年齢を原則20歳以上とし、20歳未満は慎重処方としました。
| 項目 | ガイドラインの記載 |
|---|---|
| 処方する医師 | 日本眼科学会認定の眼科専門医で、学会指定の講習会と製造販売業者の講習会を受講した医師 |
| 年齢 | 20歳以上を原則、20歳未満は慎重処方 |
| 近視度数 | −4.00Dまでを原則 |
| 乱視度数 | −1.50D以下 |
| 角膜中心屈折力 | 39.00Dから48.00Dまで |
| 使用するレンズ | 有効性・安全性が認められ、国内で承認されたもの |
未成年者に処方する場合は、本人の理解(インフォームド・アセント)と保護者のインフォームド・コンセントを得ること、保護者の管理と協力が欠かせないことが書かれています。
禁忌の例
- 妊婦、授乳中の女性、妊娠の計画がある女性
- 免疫疾患や糖尿病がある人
- 定期検査への通院が難しい人
- 活動性の角膜感染症、重症のドライアイ、角膜知覚の低下がある人
- 治療中に車やバイクを運転し、他の矯正法を一時的にも使えない人
定期検査と合併症
処方の翌日には細隙灯顕微鏡で必ず観察し、その後も3か月ごとのフォローアップが必須とされています。合併症として、角膜上皮障害、角膜感染症、ハロー・グレアなどが挙げられ、緑膿菌やアカントアメーバによる角膜炎のリスクが高いとする指摘があることも記載されています。レンズのこすり洗いやレンズケースの洗浄・乾燥・定期交換が推奨されています。
費用を見るときの考え方
手術は一度の費用が中心ですが、オルソケラトロジーはレンズ代に加えて、3か月ごとの検査、ケア用品、レンズの交換が続きます。比べるときは、同じ年数で合計して並べます。
仮に初年度の費用がA円、2年目以降の年間費用がB円なら、5年間の合計はA+4×B円です。手術の総額と比べる場合は、手術後の検診費用や眼鏡が必要になる場面も同じ5年に入れてそろえます。
医療費控除の扱い
国税庁の質疑応答事例は、オルソケラトロジーによる近視治療の費用(リテーナーレンズを含む)について、医師の診療等の対価として医療費控除の対象になると回答しています。一方、屈折異常を矯正するための通常の眼鏡やコンタクトレンズの購入費用は対象外とされています。計算方法は 医療費控除の計算 を参照してください。
相談先・申込先の選び方
子どもに使う場合は特に、処方する医師がガイドラインの講習を受けているか、夜間や休日に目の痛み・充血が出たときの連絡方法、3か月ごとの検査の費用を確認します。近くの眼科は医療情報ネット(ナビイ)で探せます。
- 日本眼科学会:オルソケラトロジーガイドライン(第2版)掲載ページ
- 日本眼科学会:オルソケラトロジーガイドライン(第2版)PDF
- 日本眼科学会:近視進行抑制(一般向け解説)
- 国税庁 質疑応答事例:オルソケラトロジー(角膜矯正療法)による近視治療に係る費用の医療費控除
- 厚生労働省:医療情報ネット(ナビイ)
確認日:2026年10月13日。ガイドラインは2017年の第2版です。
費用だけでなく、相談先と注意点も知りたいね。