学会ガイドライン

屈折矯正手術のガイドライン(第8版)で決まっていること

レーシック・SMILE・有水晶体眼内レンズ(ICL等)について、日本眼科学会 屈折矯正委員会のガイドライン第8版(2024年2月)が示す条件を、費用比較の前に押さえる項目として整理します。

情報の確認日:2026年10月13日

このページの位置づけ

ガイドラインは眼科医向けの文書です。ここでは公開PDFの記載を要約しており、個々の人が手術を受けられるかどうかは、検査結果をもとに担当医が判断します。

第8版で何が加わったか

第8版は、2023年3月22日にフェムトセカンドレーザーを用いた角膜実質内レンチクル抜去術(SMILE)が承認されたことを受けて、SMILEの項目を加えた改訂です。PRK・LASIKなどエキシマレーザー手術と、有水晶体眼内レンズについての従来の項目も引き続き掲載されています。

手術を行う医師の条件

医療機関を比べるときは、料金表よりも先に、執刀医の資格表示を公式サイトで確認できるかを見ておくと、問い合わせの論点がはっきりします(医療機関の確認項目)。

術式ごとの年齢と矯正量の目安

術式年齢矯正量の目安慎重に扱うとされる範囲
エキシマレーザー(LASIK・PRK等)18歳以上近視は原則6Dまで。遠視・乱視は6Dまで近視6D超〜10Dは医学的根拠と十分なインフォームド・コンセントがある場合
SMILE18歳以上等価球面で近視10Dまで、近視性乱視3Dまで—
有水晶体眼内レンズ(ICL等)原則21〜45歳6D以上の近視3D以上6D未満の中等度近視、15Dを超える強度近視。老視年齢の人

エキシマレーザー手術では、角膜を削った後に十分な角膜厚が残ることも条件です。矯正量の上限は「その量まで必ず手術できる」という意味ではなく、角膜の厚さや形状の検査結果で個別に判断されます。

禁忌とされる状態(エキシマレーザー手術)

慎重に実施するとされているのは、緑内障、全身性の結合組織疾患、ドライアイ、ブチロフェノン系向精神薬の使用、角膜ヘルペスの既往、屈折矯正手術の既往などです。

有水晶体眼内レンズで追加される禁忌

エキシマレーザー手術の禁忌に加えて、進行性の円錐角膜、浅前房、角膜内皮障害が挙げられています。白内障には水晶体の混濁や亜脱臼も含めて扱います。レンズ側の条件は ICLの添付文書 にも書かれており、前房深度2.8mm未満などが禁忌です。

術前検査と術後の経過観察

段階ガイドラインに挙がる内容
術前検査(共通)視力、屈折、角膜曲率、細隙灯顕微鏡、角膜形状解析、角膜厚、涙液、眼底、眼圧、瞳孔径、角膜径など
術前検査(追加)有水晶体眼内レンズでは角膜内皮細胞数と前房深度などの前眼部画像。SMILEでは角膜内皮細胞数
術後翌日の細隙灯顕微鏡検査と、原則として術後6か月までの経過観察

検査項目が多いため、適応検査が数時間かかったり、散瞳後に車の運転を控えるよう案内されたりします。準備は 適応検査の準備 にまとめています。

説明を受ける項目(インフォームド・コンセント)

相談先・申込先の選び方

ガイドラインに沿って説明してくれるかどうかは、医療機関を選ぶときの具体的な判断材料になります。予約前に、執刀医の専門医資格、適応検査で測る項目、術後の経過観察の期間を問い合わせ、答えを書き残しておきましょう。所在地や診療科から医療機関を探すには、厚生労働省の医療情報ネット(ナビイ)が使えます。

出典(一次情報)

確認日:2026年10月13日。ガイドラインは改訂されることがあるため、最新版を日本眼科学会の掲載ページで確認してください。

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